有識者が語る「私たちが "きっかけ" をおすすめする理由」

品田英雄さん
(日経BP総合研究所上席研究員)

目まぐるしい勢いで消費行動が変わりつつある中、企業は、自分たちの考える基軸で商品を作って宣伝するだけでは、物が売れない時代になりました。また、企業と生活者の視点や物事の捉え方は、往々にしてズレがあり、実は生活者側の方がはるかに進んでいてアイデアもたくさんあったりする。そうした事実を謙虚に受け止め、ファンの声を、スピーディーに商品開発やサービス改善、販売戦略などに生かしていけるかどうかが、今後企業の生き残りの鍵になるといっても過言ではないでしょう。

ファンコミュニティは、これからの時代のキーワードになります。ファンを大切にすれば、その商品への愛着も深まり、自ら伝道師となってアピールに一役も二役も買ってくれる。

「きっかけ」は、企業と生活者の対話に大いに役立つツールになるのではないかと注目しています。

品田英雄(しなだ・ひでお) 1987年日経BP入社、「日経エンタテインメント!」創刊編集長を経て現・日経BP総合研究所上席研究員。ヒット商品の的確な背景分析に定評がある。日経MJ(流通新聞)で「ヒットの現象学」連載中。著書に「ヒットを読む」(日経文庫)。

古市優子さん
(Comexposium Japan株式会社 代表取締役社長)

ビジネス成長の突破口は、すべて意外なところに眠っていると考えています。たとえば、元々それほど興味はなかったけれど、たまたま話を聞いてみたらぴったりビジョンが合って、そのままお取引につながった、そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。特にこれからの時代は、このような偶然性や意外性(セレンディピティ)を創出することが、コミュニティが果たす重要な役割のひとつになると考えます。そして、セレンディピティの多様性こそが、そのコミュニティの大きな付加価値になっていくと思います。「きっかけ」は「モール型」というセンターサークル型のコミュニティサイトのため、多くのセレンディピティがうまれそうで、とても楽しみにしております。

古市優子(ふるいち・ゆうこ) 2013年dmg events Japan(現Comexposium Japan)入社、2019年より同代表取締役社長に就任。国内外での幅広いイベント主催及び参加経験を活かし、日本でのダイバーシティ&インクルーシブネスなカンファレンスの普及を目指している。